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大規模修繕工事について知っておこう

大規模修繕工事が始まるまでの主な流れ

1. 大規模修繕工事の発意(動機)

理事会等で大規模修繕工事の
準備をする話があがる

理事会にて大規模修繕工事の
実施案を決議

提案する内容を決めていく

2. 組織作り

理事会 専門委員会

専門委員会(修繕委員会)設置に向け、準備をします。
専門知識や経験を有する委員をマンション内で公募します。
(以前に経験した方、建設業務に関わる方、管理業務の経験がある方など)

3. 調査・劣化診断

「調査・劣化診断」は大規模修繕工事に向けた第一歩です。
建物や設備の不具合や、劣化状態を把握することは、修繕構想や資金計画を練るうえで重要な基礎資料となります。
出来れば、工事専門業者3社位より調査・劣化診断を募れば結果報告の比較検討ができます。

  • 診断項目
  • 1.図面調査
  • 2.修繕履歴調査
  • 3.目視検査
  • 4.物理的調査 等
  • ※「住民アンケート」も重要な調査です。

なぜ劣化診断をするの?

建物も人間の体と同じで、早期に悪いところを見つけなければ状態の悪化が進みます。
人間も健康診断をするように、建物も現在の状況を診断してその結果に基づき、いち早く対応策を講じなければなりません。
大規模修繕工事を行う前には工事内容を判断する為に建物の現状調査を行います。
コンクリートの劣化や、防水、塗装状況などを打診、目視、指触診断、器械検査をします。

コンクリートはなぜ劣化するの?

コンクリートはアルカリ性であるため、空気中の二酸化炭素や酸性である雨水によって中性化します。
コンクリートが酸性で浸食していくと、コンクリート内の鉄筋(Fe)が反応し、膨張の圧力によって表面が破壊されていきます。
ニュースなどで建物からのコンクリートの落下が伝えられますが、このような状態から発生します。

建物劣化診断の流れ

躯体の劣化診断例

躯体の劣化診断例

建物劣化診断の主な内容

診断道具

鉄筋コンクリートの鉄筋が錆びると容積が膨張しコンクリートを破壊します。
コンクリートはアルカリ性であるため、鉄筋の錆を防止していますが、空気中の二酸化炭素でアルカリ性を
失うと鉄筋の錆につながります。
これを中性化といいます。
特殊な工具でコンクリートをくり抜き、フェーノールフタレイン溶液をかけ変色によって中性化の浸食度を
判断します。

建物劣化診断の主な内容

塗膜の付着強度試験

診断道具

付着強度測定

破断状況で測定

シーリングの引張り試験

シーリング材は建築物その他の防水性・気密性を目的とする防水材料です。
引張り試験で外壁部材とシーリング材の接着および破断状況を検証します。
これにより、建物や外壁部材の特性にあったシーリング材を選択します。

シーリングの引張り試験

4. 工事の専門会社から提案を受ける

「工事の専門会社を呼んで、劣化診断の報告書をもとに話を聞いてもらいます。
各社にプレゼンの実施、提案書を提出してもらいましょう。資料やプレゼンがあると、わかりやすくて比較検討もしやすいです。

5. 工事施工方式案の決定

工事方法もさまざまです。
どの方法を選ぶかで、業者さんとの関わり方までが大きく変わってきます。
代表的な工事方法としては、「責任施工方式」「プロポーザル方式」「設計監理方式」があります。

「責任施工方式」「プロポーザル方式」「設計監理方式」

6. 専門家等による設計・仕様書等の作成

ここで言う設計とは、建物の診断の結果をもとにして、どう工事を行うかを提案することです。
調査劣化診断を踏まえて、長期修繕計画を見直しや、修繕仕様の設計を行い、設計の後工事着工に移ります。

7. 工事範囲及び仕様や資金計画などを決定

工事範囲及び仕様や資金計画などを決定

8. 工事業者の選定

工事業者の選定

マンションの耐震改修工事についてKSKに相談してみる。

KSKは国土交通省近畿整備局認可の事業協同組合ですので、安心してご相談ください。